
パルファン Perfume 〜香り〜
白いヒヤシンス
今年はいつもより遅く おめざめ。
寒い朝が苦手な わたしといっしょ。
今、 mon chouchou の
テーブルに よい香りを
漂わせてくれています。
高校時代、パン屋さんのアルバイト
初めてもらったお給料で
買ったものは
ゲランの香水「夜間飛行」。
いつの頃からか、初めてのお給料は
香水を買うのだと決めていました。
ほかにも モンローがつけていて
有名なシャネルの5番など
お給料のたびに つけもしないのに
集めていました。
そういえば 同級生の男の子たちが
つけていたのは
アラミスという香水でした。
このごろは
太陽を浴びた洗濯ものや
窓を開け放って風が運んでくる 川の水や花のにおいなど
自然がくれるものもいい。
人のつけていた香水の香りも
なんとなく忘れられなくて。
けれど、
お料理のかくし味のように
確かめないとわからないくらい
かすかに漂う香りに魅かれます。
香りと記憶。心理学では
「プルースト効果」と呼ぶそう。
こんな春らしい和歌を

神様の毛布
やわらかくて みずみずしくて
苦みがなく甘い
上広さんの育てた
オーガニックの菜の花。
今年の春を告げる きれいなお味。
どんなお金持ちにも
ひと月前には、けっして
この菜の花を買うことができない
春からの とっておきの贈り物です。
私たちが、あやうく
急ぎすぎて 忘れてしまうのは
時間という「優しい毛布」の存在。
お豆を煮るには 前の日から水につけて ひと晩、 待たなくては煮れないように、
お肉をやわらかく
上品な味に仕上げるには
小さな火でゆっくりと しみこませて ゆかなくてはいけないように、
たくさんの出来事があって 時間をかけて、 信じ合えた友情のように
それは インスタントでは作れない
なくてはならない時間。
その間はゆっくりと 考えごとをしたり
人を想ったりできる、
なくてはならない大切な間合い。
優しい神様からの
毛布のように思えるのです。
いつの間にか 忙しい日々に追われ
気づかないことが
たくさんありました。
足もとの小さな雑草
もぐらの足あと
うぐいすの声

記念写真
春のおでかけに 着てゆく服は もう お決まりになりましたか?
あの日は これで
来週はあれでと
女の人の一番、時間がかかる
楽しくて、かわいい悩み。
今度、来られる時は どんな色のお洋服?
とても楽しみ。
暖かくなってきたら
ここのお庭で
薄手の柔らかい布地に
お似合いの桜と
ぜひ 記念写真をとりましょう。
写真にうつった 輝く笑顔の自分に
いつか勇気をもらえる日が
きっと来るから。

心のスープ
3月のこの頃に降る雪を
「なごり雪」と
素敵に言ってくれた方がいました。
ほんと。
今年最後になるのかも。
暖かい春が近づくための
これも大切な1日と思い、
心をこめて温かいスープを
お出ししました。
すてきな曲ばかりの
アルバムですが
朝、車の中で
特に心がふるえた1曲。 絢香の「そこまで歩いていくよ」。
「悲しみのない世界があるなら
きっと喜びもないはず」
このフレーズが素晴らしい。
私の大切な人が しんどくて、つらい日も あきらめず
どうか、こんな風に
乗り越えてほしいと
心から思います。
温かいスープを飲みながら。

夢見月
ある本を開くと
桜は月見草というそうで
そこから、3月は「夢見月」と 呼ばれるようになったとあります。
日本という国は
昔から、こんなふうに 美しい言葉で 春を感じて
名づけていたのかと思うと
とても やさしい気持ちになりました。
夢見月の色は
薄いグレーかかったピンク色のように
想像します。
なぜなら
グレーの雲と桜が
空に映る景色が、好きだからです。