ベスベのバラ

６月に入り、庭中に 紫陽花が咲き始めました。 ここに来る前からいたものや 私があとから植えたものなど ７、８種類。 バラもいきおいよく花を咲かせて お元気の良い日は 花たちがとってもしあわせそうで 見とれてしまい、ついつい 庭にいる時間が長びいてしまいます。 バラといえば思い出すのは 尊敬していた、

東京南青山のお花屋さんで いろんな雑誌でもご活躍だった ル・べスベの高橋郁代さんが 昨年、突然お亡くなりになり 悲しみで胸がいっぱいになったこと。 何年か前、ずっとあこがれていた ベスベの花と、高橋さんに どうしてもお会いしたくて いてもたってもいられなくなりました。 やっと、お店に訪れた際、 笑顔で迎えてくださり、 やさしく、こまやかに お花のお話をしてくださったり 握手をしてくださったり 温かいお人柄にふれることができて 感動しました。

あの日見たベスベの花たちは 高橋さんが一本一本の気持ちを 聞いたかのように 花の思いの場所に素晴らしいセンスで 活けられていました。 ドアを開いた途端、

放つバラたちの香りが あふれんばかりに部屋中にただよって 幸せに満ちた顔をして 「はじめまして」と

迎えてくれたようでした。 心から花を愛する素晴らしい方と 出会えたこと、 短い時間でしたが一生忘れられない 心に残る想い出になりました。