
晴れた日の朝に
新しいケーキや
お肉のソースなど
今まで見たこともない新しい
アイデアが生まれる日は、決まって
朝のお天気がよい日です。
お陽さまには
本当に強いパワーがあると思います。
朝、お陽さまがのぼるだけで
いいことがある気がする。
一日中 あれもこれもと
したいことでいっぱいになります。
空にお陽さまがでること。
青空に白い雲。
あたりまえ。
だけど、それだけでなんだか誰かに
ありがとうって
言いたくなってしまいます。
そしてこの冬、一度も風邪もひかずに
毎日、元気で
たくさんの方のお料理を
お作りすることができました。
ぽかぽかの 冷え症知らずの
温かいからだに生まれたことも
かみさまに 感謝。

ハルとメレンゲ
春を待つという気持ちがすきです。
お休みの前の晩のわくわくのように
これから来る時間を待つことは
本当のその日よりも
楽しいことのようにも思えます。
スポンジケーキにとって大事な過程、
それはメレンゲ。
メレンゲの泡立ちしだいで
ケーキのスポンジは
柔らかくも、かたくも変化します。
メレンゲの泡立ては
けっして あせらず
卵白が美しくきらきらするまで
やさしく ゆっくりと
うでをまわして作ります。
なんだか、それは
春を待つ気持ちと
似ているように 私には
思えてなりません。

プラハの詩人
春は近そうだけど
ウールが手放せない今朝。
天気予報がしきりに
気温の低さを伝えていましたので
今日はみなさまを 温かいもので
お迎えしようと決めました。
温かいトマトスープに
たっぷりおやさいとチーズの スパゲティ。
ほかほかとゆげの出る
ケークサレとサラダのセット。
台所の壁にはスデックの写真。
青春時代は モノクロ映画が好きで
暇を見つけては一人
古びた映画館に通いました。
カサブランカ、旅愁 ライムライトetc.
モノクロ写真の素敵な
スデック(Josef Sudek)さんは
「プラハの詩人」といわれた写真家。
モノクロの写真の中に
いくつものドラマが見えかくれします。
本棚に写真集を置いて
いつでも開けるようにしています。

そっとやさしく
寒い日は
手のひらを そっと
やさしく あたためましょう。
美しくとかした 髪の毛も
やさしく なでてあげましょう。
心もつめたく
なんないように。
そっと
やさしく。

ジャニスを聴きながら
好きなものや 好きな人。
見つけてしまうと
夢中になってしまいます。
他のことがまったく
見えなくなって。
もしかして、あの人も
そうなのでしょうか。
高校生の頃
ジャニス・イアンが好きで
「恋は盲目」をよく聴いていました。
あの頃は、なにも知らなくて
ただ、あこがれるだけでした。
お気に入りの DJ さんに
毎日、毎日いっぱいハガキを書いては
ラジオで 私のハガキを 読んでもらうのが
楽しみな高校時代でした。
ラヴ イズ ブラインド。
今も ジャニスは
私のあこがれ。

バスケット
お庭の蔓を くるくるとして
ちいさなかごを編みました。
お花をいれても 似合うし
お菓子を入れてプレゼントなどにも。
そういえば子供の頃から、母に
かごばかりほしがって
おこられていました。
初めての幼稚園の 遠足に持ってゆくリュックを選びに
母と カバン屋さんへ行きました。
けれど、みんなが買うようなものには まったく興味がわかず
ピンクの籐のかごがほしくなりました。
「両手が使えないから、 遠足が楽しくないよ。それに、 みんなリュックで行くのよ。
あなただけ違うものになるのに
それでもいいの?」
母から何度も説得されても
どうしても譲れなくて、とうとう かごにしたことを覚えています。
それからも あきもせず
そのかごが好きで好きでたまらずに
たいせつにしていたことも。
あれから何年もたちますが
今も、家の中も、お店にも、
おでかけの時も
いつもかごが
そばにいると おちつきます。