

デジュネの小窓から
昨日、ご年輩のご夫婦が コーヒーを 飲みにいらして下さいました。 ご親戚の家へゆく途中だと おっしゃって。 ゆっくりと味わって コーヒーを飲みながら 「おいしいね」「うん おいしい」 と、言って笑いあいながら なにげない会話 やさしいひととき。 ...


G線上のアリア
小さい頃から 夢の中にだけ いつも 出てくる場所があります。 そこは、深い森の入り口。 美しい緑にかこまれた場所に 夢の中の私だけの家が あるのです。 流れる音楽のイメージは パイプオルガン。 昔、偶然 パイプオルガンに ふれる機会がありましたが、 ...


プッチのクロックムッシュ
学生時代、茶色の髪で そばかすのプッチという友だちと 週に一度は食べていた クロックムッシュ。 プッチは、なぜかお金持ちで いつも いつも ごちそうになっていました。 * 新しい menu になり、 モンシュシュのクロックムッシュも ...


古道具、イギリスからの旅人
古道具が小さい頃から好きでした。 おじいちゃんも、おばあちゃんも 校長先生をしていましたので 昔のお家には、古い時計や かびの匂いのする分厚い本など めずらしい物がたくさんありました。 おじいちゃんの使わなくなった 黒い革のペンケースがすごく素敵で ...


あの子はキッシュ
「ジジ」という黒猫が ここを嫌いになり 旅に出てから、久しくなります。 けれど、この頃 私の焼くキッシュに にた うす茶色の子猫が、時々 ちろちろと 姿を見せるようになりました。 動物や虫が大すきだけど、 お食事をつくるのには お客さまにごめいわくかと、...


Parsley,sage,rosemary and thyme
お料理に ハーブを使うことが多くなったのは 中学の時、美しい曲との出会いから。 サイモンとガーファンクルの 「スカボロフェア」を 合唱部の顧問の先生から 練習曲としてわたされました。 そして聞いた、 「パセリ、セージ、ローズマリー アンドタイム」。 ...


小さなパンが生まれた日
堀井和子さんの パンに触発されて 作りはじめた私の 丸パン。 初めてオーヴンが我が家に来てくれた あの夏の日を思い出します。 子どもたちが笑い、 窓からこぼれる太陽と。 私が作ったまあるいパンをほおばり 「おいしいね」と言ってくれた だいすきな家族。 ...


シュゼットの記憶
少女時代、はじめて恋したお店は 並木通りにあった「花」という クレープのお店。 木の階段を上がると いつも シャンソンが流れていて (その歌の歌手がピアフという 人だと、あとあと知りました) 高級な食器の上に 美しい絵のように クレープがのっていました。...


うたとパン
生まれて初めての TV出演は 袋町小学校の6年生の頃。 「パンのうた」(たしかこんな題の曲) という歌を、 今より前の建物のアンデルセンで うたわせてもらいました。 らせん階段が真ん中にあって そこに並んで、みんなで 「パァーン、パァーン♪」と ...


はじまりは2LDの台所
デジュネ(Déjeuner)とは、 フランス語で、昼食の意味です。 夜のお食事をせず、お昼ごはんだけを おだしするのには 理由があります。 主婦だった昔、 2LDKの 小さなマンションで 子どもの友だちやお母さんをよんで、 よく おうちランチをしていました。...





























